この東宇宙の端から始まるミネラルロードに間も無く足を踏み入れる。だが、作業は佳境を迎えている。「チョン、レストア進んでるか?」 「注文が多い!ワタシ、五体満足にするだけなら簡単。メイドとバトル仕様と合体アル。メチャクチャね。でもワタシ、宇宙最強のメカニック。ビルドアップして、アタッチメントも装着して、もうすぐ完成アルヨ、キャプテン。」これから踏み込むミネラルロードは東宇宙から西宇宙に連なる鉱物資源の探査、採掘、取引、売買が行われる長大なミネラルロード(鉱物の道)だ。山師のマーバロンにとっては楽しみでしかない、採掘の旅の始まりだ。最強のメンバーを従え、間もなく行動を共にするアンドロイドとドロイドが完成する。
「うわっ誰だ、お前。」マーバロンは後ろに飛びのいた。「やだなぁ、僕ですよ、僕。jjですよ。」 「ええっ、jjってそんな顔だったの?」 「いや、3度目じゃないですか!」 「防塵マスクしているのが当たり前だから、久しぶりに見たらドン引きしちゃって。」「キャプテン、ドン引きってひどくないですか?」「そうじゃない。俺が女なら確実に恋をしている。そう、東宇宙の連邦とギオン侯国の戦争は知ってるだろ、あの辺りの民族の女子ならイチコロで落とせる顔立ちだ。」「東宇宙の女子より、これから先の西宇宙当たりの訛りの強い、ボン、キュ、ボンな女子に恋がしたいですよ。」「お前、調子に乗って綺麗なお姉さんに声をかけるんじゃないぞ、後ろから怖いお兄さんに、訛りの強い喋りで”わしの女に”なにさらしてくれとんねん”って首根っこつままれて、事務所に連れていかれるぞ。」「あぁあ、どっかにフラワーみたいな人は居ないかな」「はっはっは。それは無い!お前の目にも俺の目にも最高の女子として映っているが、実態は誰も見た事が無いんだから。本当は”ぬらりひょん”みたいな顔かもしれんしなぁ。」「何ですかそれは?」「まあいい、それよりお前は俺が見つけた優秀な研ぎ師だ、石を見つけたら頼むぞ。」「イエッサーボス」
「皆さん、デベロップメントスペースに集まるね。ドロイド、アンドロイドが完成したアルヨ。お披露目と洒落込もうぜ、アルヨ」三々五々、ワイワイ、ガヤガヤ、皆が集まってきた。複数のコードに繋がれた人型ロボットが横たわっている。「さぁ、早速始めるアルヨ」「少し離れて。」チョン・チュン・チャンはスイッチを押した。皆、何が起こるのかと静まり返ったが、チョンは静かに横たわった人型ロボットに声をかけた。「おい、目を開けて起きてみろ。」まだ何の飾り気もない無機質な質感のそれは、長いまつ毛を持ち上げてゆっくりと目を開いた。チョンは「見えるか?」と聞いた。透き通る声で「見えます」と言った。続けて「立ち上がれるか?」と聞いた。「ハイ」「いや待て、今コードを外す。」チョンは全てのコードを外し「いいぞ」と言った。上体をゆっくり起こし、両手をベッドに添えて体の向きを変えた。そっと左足の爪先を下ろし、次いで右足も降ろした。腰から上をベッドから離し、二本足で立った。「皆さんにご挨拶をしろ。」「皆様初めまして、御機嫌はいかがですか?ワタシにはまだ名前がございませんが、どうぞよろしくお願いします。」チョンが促す「みんな何でもいいから喋ってみてくれ。」「初めまして、俺はデルキャンプ。このチーム、ボールザイオンの採掘担当だ。よろしくな。」「デルキャンプ様は6本の腕を持つ種族。惑星ジュラフのご出身ですか?」「よく知っているな。だけど、デルキャンプ様は止めてくれ、そんな柄じゃないんだ。デルキャンプと呼び捨てでいい、仲良くしてくれ。」「ありがとうございます。」そこにチョンが「ちょっと待て、ドレスアップマスクが出来たから装着する。」顔にマスクを乗せ、両サイドのスイッチを押した。マスクは顔に馴染み、美しい女の顔になった。「こいつは良い。」「俺、好みだ。」「抱っこしてほしい」「チュウして」皆、勝手なことをほざいている。チョンは言う。「何を言うか、お前ら馬鹿ちんには高飛車モードでお相手するアル。」皆ポカンとしている。チョンは「高飛車モード展開」と言い放った。するとそのアンドロイドは「お前ら調子に乗ってんじゃねえぞこら、抱っこがお望みなら、背骨が折れるまで抱いてやるから前に出ろ。チュウだぁ、脳みそまで吸い出すぞコラァ。」その場が静まり返って全員ドン引きだった。マーバロンは「おい、チョン。みんなドン引きだぞ、普通モードに戻せよ、1500kgで抱きしめられたらホントに死ぬぞ。「大丈夫、戦闘モード以外では生物に危害を加えることは無い。口が悪いだけね。それよりキャプテンこの子に名前つけるね。名前が無いと呼びにくいアルヨ」チョンは普通モードにしたようだ。「分かった、少し待ってくれ。それよりドロイドもお披露目するんじゃないのか?」チョンは、今度はマザー「メインAI)を呼び出し、奥の扉を開けた。円柱形の物体が見えた。「あれがドロイド。言語は通じる。こっちに来い」言うと円柱の下にキャタピラが現れ、やってきた。「キャプテン、こいつにも名前を」「分かった。しかしチョン、この2体はどう展開するんだ」チョンは「じゃあ、バトルルームに移動しよう」って事で、今度はゾロゾロとバトルルームに移動した。
チョンの説明が始まる。「まずはソードでの戦いと合体。ドロイドの変形と陸、海、空の仕様を見るね。」美しい顔をしたアンドロイドは、いきなり背中からライトセーバーを二本抜き放った。訓練用のバトルドロイドがワラワラと放たれた。人型2体、4足歩行2体、芋虫型2体の陣容だ。「皆シールドの後ろに下がってくれ、始まるぞ。」ブーーン・・ボッボッボッ・・レディー・アンドロイドはいきなり走り出した。刹那、四足歩行ドロイドのレーザーブーメランが放たれた。レディーアンドロイドは飛び上がってそれを交わし、更に帰ってきたブーメランも体を捻じってかわし、4足歩行ドロイドの背後を取った。ライトセーバーは後ろ脚を切り裂いた。バランスを崩した4足歩行は尻もちをつくような格好で崩れ落ちた。その向こうで円柱型ドロイドは蛇腹状に変化して蛇のように這って、左右にうねりながら前進して、敵の芋虫型と交戦に入った。芋虫型は身体から棘を出して回転しながら前進してくる。円柱型は一度鎌首を上げて確認するような動作をすると蛇腹を縮め跳ねた。その時芋虫型は棘を回転しながら放った円柱型は。伸びた蛇腹を縮め、身を固くして、棘を跳ね返した。再び蛇腹を伸ばし、頭にクルクル巻いたコイルを放ち、芋虫をコイルで包み搾り上げた。「バシュッ」という音と共に芋虫は千切れた。レディ・アンドロイドは人型と対峙していたが2体を相手に不利なようだ。左右に開いた人型は同じ距離を取ってレディ・アンドロイドを挟んで両側にいる。同時に一気に間合いを詰めて襲って来た。一体は上半身を、もう一体はレディーの下半身へソードを振るってきた。レディーは左足を軸に右足を振るい、上半身は体を捻じってソードを振るった。上半身のソードは相手の脇腹へ、右足も相手の剣と交錯していたが人型は吹っ飛んだ。一回転したレディーの右足の爪先からはソードが伸びていた。眺めていたマーバロンも驚いた。「パワーもあるな」後は四足歩行が一体と芋虫が一体になった。その時、円柱とレディが走り出した。円柱が跳び上がり、レデイも跳んだ。レデイが円柱に飛び乗ったかと思うと、レディの下半身は円柱と合体し、円柱は流線形に変化して、なおも翼が生えた。翼の後ろからはジェットの青白い炎を出しながらくるりと一周して空中で静止した。敵の四足歩行と芋虫も合体して、四足歩行に首が生えたようになった。互いに相手を補足したかと思うと、四足歩行は足の下からジェット噴射を出して飛び上がった。円柱レディは渦を巻くように飛んでいたが、互いに斬り込んだ。交錯した後、四足歩行は足の付け根から、芋虫も上半分をレディに斬り飛ばされていた。四足歩行は地面に落ちてバラバラになった。円柱はその翼からレーザーソードの様なものが出ていた。円柱レディーはゆっくりと降りてきて着陸すると合体を解いて、セパレートになった。チョンは「水中戦も見せてやりたいが、水を溜めるのに時間がかかるから、またの機会にしよう。」と言った。皆一様に”すごい”とか”カッコいい”とか”構造はどうなっているのか”などを口々に話している。マーバロンは「よし、名前を決めた!ドロイドはロボコン。アンドロイドはテフテフだ。わかったか」みんなポカンとした顔をしている。シューリッツが「どうゆうネーミングセンスなんだよ、キャプテン。」jjも加勢する「そうだ、そうだロボコンは、まぁいいとして、レディにテフテフはないだろう。」「黙れ、俺のつけた名前に文句を言うな。それにお前に名前の事でとやかく言われたくない。お前のその長ったらしい名前はなんだ!びっくりしてヘソが茶を沸かすわ。」「なんだって!キャプテン。それは言っちゃいけない事だったぜ。将来大物になりますようにって母ちゃんがつけてくれたんだぜ。」「鼻で笑っちまうぜ、お前の名前なんざぁ、中途半端なんだよ!俺の星にはな・・・”寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ、海砂利水魚の水行末、雲来松、風来松、食う寝るところに住むところ、藪らこうじのぶらこうじ、パイポ・パイポ・パイポのシューリンガン、シューリンガンのグウリンダイ、グウリンダイのポンポコピーのポンンポコナーの長久命の長助”って奴がいるんだぜ。”ゼーハー・ゼーハー”それでお前は大物になったのか?「・・・これからだ。」「おとといきやがれ、このトウヘンボクが‥」「?トウヘンボク、何?」そこへ、レディが「ワタシ、テフテフ好きです。キャプテンの思うままにどうぞ。」デルキャンプとタケチヨは「俺たちもテフテフが可愛いと思うぞ、なぁタケチヨ」「そうだな、そうだ!」「あぁっ、来たねーぞ。レディがそれでいいって言ったからって、そっちになびきやがって」「いや、本当にそうだな。何度もテフテフって聞いてたら、なんだか耳障りもいいし、俺もテフテフがいいと思うぞ。」「ナナナなんだよ、シューリッツまで裏切りやがって、もうオメー達とは遊んでやんない。」「テメーふざけやがって、お前に遊んだ貰った事なんてねーんだよ。」「バカバカ、ハゲ」「お前の母ちゃんでべそ」・・・「まあまあ、皆さん、この辺にしときましょう。jj様も気落ちを静めてください。これ以上揉めるのであれば、高飛車モードのフルコンタクト体制が発動されます。」「おう、そうか。俺も本当はテフテフが可愛いと思ってたんだよな。」マーバロンも「あぁ、jj、俺も悪かった。悪ふざけが過ぎた。」「良かった。ところでロボコンも何か言いたいことがあるようです。」「オンセイデ、シツレイシマス。jjサマ、サキホド、ロボコンハ、マア、イイトシテ、ト、オッシャイマシタガ、チョウシニノンナヨ、ハゲ、キリサクゾ、デ、ゴザイマス。」チョンが言う「謝っとけよjj。」「まったく踏んだり蹴ったりだよ。悪かったなロボコン。」「キョウノトコロハ、カンベンシテヤル、コノ、スットコドッコイ。」「おい、チョン。なんで口の悪いドロイドを作ったんだ。酷いじゃないか。」「jj、口は悪くない!性格が悪いだけだ。大丈夫、いちおう危害は加えないよう作ってあるから心配するな。」jjは「テフテフ、みんなが俺に意地悪を言うんだ、慰めて。」「可哀想なjj様。さぁ、元気を出して!お食事の時間ですから、参りましょう。」「ハァ~イ、テフテフ。”♪二人っきりで流されてもいいの~あなたが好き。あー私の恋は♪南の風に乗って走るわ♪」jjは歌いながらスキップをしてテフテフの周りをまわりながら、食堂に向かった。タケチヨが「アイツいい性格してるぜ」とうぞぶいた。
