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wander 山師 攻守

  1. 私小説
2026/10/24

ミラパールに残る留守番組はj jとシューリッツ、ロボコンの3名になった。ナンシーはあれこれと手入れの方法や点検の仕方などを説明していたが、ロボコンは「ご安心ください」と胸を張った。マーバロンは「大丈夫だよ、ロボコンに任せておけば。」「旦那様、それより私はミラパールより外に出た事がありません。それに私のユニットは旧式なタイプですからお役に立てるのでしょうか?」「それも大丈夫。チョン・チャン・チュンは記憶はそのままに新しいユニットを組んでいると思うよ。それに攻撃特化じゃないから安心して。守り重視だからナンシーの大切だと思う人のために、その力を使えば良い。さあ、行こう。」

ナンシーはブラックハードに乗るのも初めてだからアッセンブルルームに案内した。チョンはナンシーを迎えて、すぐ。「そこに座ってナンシー、チップを変えるだけだから。」と言って後頭部のチップを交換した。チョンは「ナンシー、どうアルカ?不具合はないか。」と聞いたが、ナンシーは「素晴らしい、とてもクリアです。何もかも透明、素晴らしいです。」と言った。チョンは「次はメイド服を装着してくれ」と言った。ナンシーが装着すると、「頭にブリムもつけてくれ。少し説明するぞ。」チョンはまずスカートとエプロンは別のパーツだと説明した。それからワゴンには小型追尾型のミサイルとレーザーガトリングガンがついている。合体して乗ることもできるし、飛ぶことも出来る。オート、セミオート、自分での操作も可能だ。そこにあるトレイはセミオートで投げる事ができる。敵を切り裂き戻ってくる。ブーメランみたいなもんだ。それじゃあ早速実践だ。ナンシー高く飛び上がってスカートをオープンにしてみてくれ。」言われた通り、ナンシーは高く飛び上がりスカートを開いた。スカートの下にいたマーバロン、チョン、フラワー、ピルモはスカートの中に覆われた。中からチョンが何かのスイッチを押した。あらゆる攻撃型ドロイドがレーザー、ミサイル、火炎放射などの攻撃を繰り出したが、スカートはびくともせず、皆は守られていた。「ナンシー、好みではないかもしれないが、攻撃の練習だと思ってくれ。今度はエプロンだ。上半身を攻撃された時の防御に使える、下半身は先ほど同様スカートで守れ。ブリムからはレーザー砲が発射出来る。今、データを送るぞ、どうだ。」「概要は理解しました。」「じゃあもう一度実践を始めるぞ、フラワーとピルモは流石にバトルルームの外に出てくれ。」「何言ってんのよ、アンタの作った個別防衛システムはそんなもんなの?」「そうじゃないが、女性と子供だ、怪我がない事が最優先だ。」「バカ言っちゃいけないよ、自称宇宙一強い女の私と娘だ、遠慮なくやってくれ」「チョン、俺からも頼む。」「キャプテンが言うならやるよ。ナンシー、今から俺たちを守って防御と攻撃で戦ってみてくれ。」「わかりました。」訓練用バトルドロイドが6機出てきた。6機のドロイドはいきなり撃ってきた。さっきと同様、飛び上がりスカートを広げ、皆を防御した。更にナンシーは回転してスカートを広げたと同時にブリムからレーザーを放った。それで6機は壊滅した。今度は人型との対峙だった。アンドロイド対アンドロイドの戦いになる。敵のアンドロイドが2体こちらに走り込んだ。ナンシーは一体にトレーを放った。すぐさまトレーはオレンジの光を帯び敵に向かって言ったが、直前で弧を描いて方向を変え、もう一体の背中を切り裂いた。もう一体の敵はレーザーソードを振るってマーバロンたちに襲い掛かった。ナンシーはスライディングするように床を滑りソードを交わして、やはりブリムからレーザーを放って敵の腹を切り裂き、それで終わった。ピルモがナンシーに向かって何か言っているがわからない。飛び跳ねる真似をしたり、ビー、ビーと言っている。フラワーが「ナンシー、カッコよかったね。ピルモ。」と言うと「ビー、ビー。ボン・ボン」とはしゃいでいる。どうやらレーザーを放って敵を爆破したのが嬉しかったらしい。ナンシーが近寄ってくると、手を挙げて抱っこをせがんだ。ナンシーは抱き上げて「ピルモ、怖くなかった?」と聞いたが、ピルモは体全体で跳ねるようにして、やはりビービー、ボン・ボンと言って、ぱちぱちと手を叩いた。チョンが「どうだいキャプテン、ナンシーの具合は。」「そうだな、遠距離の防御はいいが、接近戦での防御にもう一工夫欲しいな、ナンシーは自分だけなら訳もなく防げるだろうが、誰かを守りながらの接近戦は相手にもよるが苦戦するだろうと思う。」「そうだな、ナンシーだけで複数相手の接近戦は荷が重いだろうな。分かった、新たな武器を考えておくアルヨ。今日はここまでだ。それよりキャプテン、とても言いにくいんだけど、最近、テフテフやロボコン、各種のパーツに訓練用ドロイド他、なんだかんだと金がかかっている、ボールザイオンの金庫は大丈夫アルカ?」「大丈夫だ、と胸を張りたいが確かにここの所出費が多いな、だけど必要経費だ、必要なものにはお金を使う事は当たり前だ。それをしなくなったら、良い仕事は出来ない。それにチョンがメカニックだから安心して仕事ができるんだ。頼りにしてるぜ。」チョンは嬉しそうだった。それは本当に、頼るところが大きい。しかし、今はダイヤが少しでも高値で売れるよう、テフテフ、デルキャンプ、タケチヨの後を追ってトロンに急がなければならない。ブラックハードはアルクビエレドライブに入った。

時短の部屋からデルキャンプとタケチヨが出てきた。さらに精悍にになった二人に実戦を提案した。ブラックバードのバトルルームほど広い空間はこのエンビにはない。その代わりにディメンションスペースでの戦闘でどれほどの戦闘力になったか試すことにした。「私が相手をします。まずはデルキャンプ様から。」「分かった。だがテフテフ、前にも言ったがデルキャンプ様は止めてくれデルキャンプでいい、俺たちは仲間だ。」「分かったデルキャンプ。まずはソードでやってみよう。」訓練用のソードは当たればオレンジかブルーのランプがつく、打撃の強さに関しては数値化され、⓵は、軽度、⓶は中度、⓷重度、⓸破壊と数字で表され、強さに応じて電気ショックの強さが増すというものだ。テフテフは「私がオレンジでいいか?」「じゃあ、俺はブルーだな。」テフテフはいつも通りの2本の剣を持った。デルキャンプは3本の剣を握った。タケチヨが「始め!」の声をかけた。テフテフは正直驚いた。デルキャンプの構えにはどこにも隙が無かった。上腕は上段に構え、中腕は正眼に構え、下腕は下段に構えて、硬くならず静かにゆったりしている。テフテフは左手を前に構え右手は頭の上に構えた。リズミカルにステップを踏んでいるテフテフに対し、デルキャンプは足の指で砂を掴むようにじりじりと前に出る。しかしお互いに、これ以上はと思われる距離で動きが止まった。左に回り始める。それはもうコンパスで描いたように同じ距離を丸く回っているようだった。デルキャンプが前に出た、下段からのすりあげるような剣がテフテフに届くかに思われた。テフテフは飛び上がりトンボを切って頭上から剣を振り下ろした。それを上段の剣で受け止めたデルキャンプはテフテフの着地点めがけて中段の剣を突き出した。間一髪でその剣をはじき、更にもう一度バックテンをして距離を取った。アンドロイドの言い回しではないが、冷や汗ものだった。アンドロイドとは違う、生物特有の成長がある。それもこの短期間で・・・一方、デルキャンプは下段の一撃、中段の一撃をかわされ舌を巻いた。破壊と言わずとも重度の打撃を与えうる攻撃をかわされたことに少なからずショックを受けた。テフテフは「デルキャンプ、あんたの実力は分かった。こう言っては何だが、アンドロイドの私をあそこまで追い込むとは・・正直、勝敗は五分五分だと思う。」「ほんとか?でも、テフテフにそう言ってもらえると嬉しい。」「じゃあ次はタケチヨ。」「待ってたゴフ。俺の修業の成果を見せるでゴフ。武器のソードは何でもいいでゴフか?」「ああ、好きなものを使え。」タケチヨは細くて軽いフェンシングのようなソードを掴んだ。そしてやはりフェンシングのように構えた。デルキャンプが、「始め。」の声をかけた。足をガニ股に前後に開き低い体勢を取った。テフテフはやはりトントンとステップしている。いきなり一歩で跳躍したタケチヨは縮めていた腕を命一杯伸ばした。その一撃はテフテフの胸に当たり、剣がしなった。ブルーのランプが点灯し、⓶の数字が掲示板に着いた。まさに電光石火、一撃必殺のそれだった。テフテフのAIは混乱した。実力をかなり見誤っていた。料理しかできない、うだつの上がらないタケチヨと目の前のタケチヨは別人だった。落ち着いたテフテフは「もう一回、もう一回戦ってくれ」と懇願した。テフテフのAIは最初の一歩とその跳躍に警戒した。タケチヨは同じ型に構えた。テフテフは今度はステップを前後左右の不規則なものに変更した。タケチヨは切先を小刻みに動かしながら、じりりと近づいた。今度は、その切先を細かく突き出し、上下左右の急所に突き出す。相手が引けば押し、押してくれば引き、とにかく小刻みに打った。とその瞬間が終に来た。テフテフが渾身の跳躍でソードを前に突き出した。タケチヨは初めて飛んで、手首だけで剣をしならせた。その切先は背中の肩甲骨の真ん中にヒットした。が同時に足首に強烈な痛みを伴う一撃をもらい床に落ちて転がった。オレンジとブルーのランプが同時に点灯した。オレンジは⓷の重度、ブルーは⓵の軽度の数字が表れた。デルキャンプとテフテフがタケチヨに駆け寄った。「アーッ、やっぱりテフテフには敵わないのか。」「何言ってんのよ、タケチヨ。あたしに一撃入れられるヒューマンなんてあんたが初めてよ。それにあんたは負けてない、点数で言うと引き分けじゃない。私の方がショックよ、二人と戦って勝てなかったんだから。でも、安心したわ、これでギャングの星トロンでもやりあえるわ。でもね、あたし気付いたの、二人共もっと強くなれるわよ。」「どうやって?」「今度は武器を改良するのよ‥この戦いで分かったことがあるの。二人ともシャワーを浴びたらコントロールルームに来て。」

「それで、どんな武器にするんだ、テフテフ。」「先ず、デルキャンプは6刀流ね!」「6刀流?、どうゆう事だ。」「今日は3本の剣を使ってたでしょ、だけどあなたは昨日も言ったけど、どの腕もばらばらに独立して使えるでしょ、だから、合わせの剣にしましょう。つまり、二本の剣だけど重ねると一本の剣になるのよ。これが使えれば不意打ちも可能になる。3本が5本、3本が4本、3本が6本、変幻自在よ。ね!すごいでしょ。それをレーザーサーベルで作るのよ。それから、、タケチヨには思念(テレパシー)で変化するレーザーフルーレ。あんたは切るような動きは得意じゃないと思うの、だから500g以下の軽量なもので作るの。変化するって言っても、剣先が曲がるってくらいよ。パワーもないから剣先は極細にして突き刺すの!私の背中を突いたように刃先をまげて。」デルキャンプとタケチヨははしゃいだ。「ところで、どうやって作るんだ?」「それは・・・チョン・チャン・チュンに聞いてみる」二人はコケタ。