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イソ君

  1. 春夏秋冬
2025/04/07

美しい声でイソ君が鳴いている。マンションの避雷針に留まって、高らかにさえずっている。春になって、暖かい日が続くと、イソ君がそれはそれは聞きほれる声でさえずり、春の朝を楽しくしてくれる。

イソ君とは何ぞや?と思われる方のために・・イソ君はイソヒヨドリという鳥だ!イソ君の仲間にはヒヨ君(ヒヨドリ)がいるが、ヒヨ君は年中ギャー、ギャーと嗄れ声で騒ぎ立てるので怖い。よくドラマや映画で、鬱蒼とした森の中でギャーギャー鳴いてる怪しい鳥の声が、たぶんヒヨ君だ。

そこへ行くと、イソ君は、見た目はヒヨ君と同様 地味だが、さえずりが素晴らしい。言っては悪いが、ヒヨ君は鳴いている、騒いでいる、叫んでいるだけで、ゼンッゼン美しくないのです。イソ君はピチュピチュピピピッや、ヒラピーヨーピロポピラポピピピッ、(ほかにもさえずり多数)等とさえずっていらっしゃいます。

しかし、イソ君は、たぶん、君です、君です、君です。パートナーのイソ子を探して、懸命にさえずっているのかと思われます。フフフッ!そんなイソ君にいたずらをするのが楽しい。彼がさえずっていると、僕は口笛で彼と同じように音を出す。すると彼はきょろきょろと周りを見回し、何だこの野郎、俺のシマで(縄張りで)鳴きやがって、ただじゃおかないぞとばかり、また高らかに美しく、また長々とさえずるのであります。こっちも、それが面白いので、もっと口笛を吹く。するとまたそれに対抗するようにさえずることの繰り返しが行われるというわけなのです。しばらく静かにしていると、プイッとどこかへ飛んで行ってしまう。多分そこいら辺の街中のどこにもいると思われる鳥だから、散歩などして歩いていれば、そのさえずりはよく聞こえます。

さあ、本格的な春がやってまいりました。桜やアセビ、ヒョウガミズキなどの花々が咲き、ツバメが南から帰り、ヒバリは田畑の上を高々と舞い飛び、姦しく鳴き、ヒヨ君も夏の盛りまでさえずる、いい季節の始まり、春爛漫、好日。