キューティクルの驚くべきことは、その最表面に存在する「18-ⅯEA(メイチルエイコサン酸)」という天然のオイルです。このオイルは髪表面に稲のように直立して生えており、頭皮から分泌された皮脂をバケツリレーのように毛先まで運ぶ役割をしています。この機能によって、髪は自ら死んだ細胞に油膜を張り、皮膚のように自らを守っているのです。健康な髪は、この水分調節と毛先まで皮脂を伝える機能により一日中綺麗な状態をキープできるのです。
私たちは、パーマやカラーを施してヘアスタイルを作っていますが、問題なのは、パーマや、カラーの”薬”にはダメージという副作用があります。とりわけ、アルカリは髪に対して影響が強く、キューティクルを過剰に立ち上がらせ、場合によっては剥がしてしまいます。また、18MEAはアルカリによって簡単に根腐れを起こし、無くなってしまいます。すると、髪が本来持ち合わせている機能が働かなくなってしまいます。水分コントロールが出来なくなり、皮脂を毛先まで運ぶことが出来なくなります。こうなった髪は肌で言えばアトピー肌と同じで、ガサガサの鮫肌状態です。酸性のカラー剤や還元剤でもダメージを伴うことがあります。溶剤にベンジルアルコールなどのアルコールを使用して染料や還元剤を浸透させる仕組みになっています。この溶剤がCMCを溶かして髪を乾燥毛にするのです。
今回はキューティクルの自己防衛作用と当たり前のように行う、カラーやパーマなどがどれほどダメージを与えているかについて、書き込みました。次回は一工夫で、髪の修復やケアについてアドバイスなどを行いたいと思います。次回へ続く!