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サイドビューから考える

  1. ドライカットの話+
2024/05/23

ヘアーデザインを考えるとき、先ずはお客様とのカウンセリングからデザインを決定していくのですが、その際、頭の形、ダメージや乾燥の度合い、顔周りの肌の露出度、首の長さ他あらゆることを考慮に入れて(身長や体形、顎の形なども含め)似合せを考えていきます。私が若かったころ先輩に鏡を見て仕事をしなさいとよく言われました。この事は至極当たり前で、お客様目線でデザインを考えるという点では正しいことだと思います。しかし、お客様が日常的にサイドやバック、襟足などを見るということはあまりないのではないでしょうか。けれど、ヘアースタイルは頭全体がデザインです。私にカットを教えてくれた先生はタイトルのサイドビューから考えるということを提案してくれました。サイドから見ると前髪、トップの高さ、サイドの長さ、バックの形(絶壁なのか、丸い形なのか)襟足の長さなどが一目でわかります。バックが絶壁ならば溜めて切らなければいけませんし、背が低い人は顎の延長にボリュームを作らなければと考えたり、お客様の望むデザインに似合うカットはどうすべきかと考え、さらにお客様とすり合わせ(提案と確認の作業)を行っていかなければなりません。その際、手持ち鏡で、サイドやバックをお見せすることでボリョームの位置、襟足の長さ、切り残すか、切り落とすのかの見栄えの違い等、幅広く提案するということを、先生は教えてくださいました。鏡を通して見る、この客観的視点がヘアスタイルの良し悪しを左右するといっても過言ではありません。これからも皆様のヘアスタイルがライフスタイルに溶け込み、お手入れが楽に、健やかであることを願ってやみません。